宮崎空港で不発弾が見つかった事件について

2024年10月2日午前に衝撃的なニュースが飛び込んできました。

宮崎空港で滑走路近くの誘導路が突如、爆発したというニュースです。幸いにも、ケガ人等はいませんでしたが、直前に爆発場所の近くを離陸機が走行しており、タイミングが悪ければ大惨事になっていた可能性もありました。

目次

誘導路上で不発弾が爆発、直前に飛行機が走行していた

出典:時事通信映像センター

宮崎空港内にはパイロットを要請するための航空大学校の本校があり、その施設のカメラが爆発の瞬間を捉えていた映像です。左上に撮影時刻がありますので、こちらの映像から時系列で起きたことを整理してみましょう。

・7時58分43秒(動画0:00) 旅客機が離陸滑走中
・7時59分48秒(動画1:04) 誘導路S6で爆発発生

爆発場所と走行した飛行機の経路

出典:AIS Japan(編集あり)

宮崎空港は、滑走路が東西に伸びたレイアウトで直前の離陸機は滑走路27を利用していました。上の図で言うと緑色の線を離陸機は走行していきました。爆発現場であるS6誘導路から滑走路へ進入したため、まさに爆発現場を爆発の2分前に通過していたことになります。もしこの飛行機がS6誘導路を走行しているときに爆発していたら、飛行機に大きなダメージを与えていたことでしょう。

出典:朝日新聞デジタル

宮崎空港は滑走路の東側が少し海に突き出ている配置になっています。朝日新聞デジタルの動画で上空からの映像を見ると爆発現場は海側から2本目の誘導路(S6誘導路)であることが確認できます。

今回の不発弾は、太平洋戦争中にアメリカ軍の空襲によって落とされた爆弾でした。戦後、飛行場周辺や市街地は不発弾の処理を徹底的に実施されましたが、現在の宮崎空港のS6誘導路付近はかつて砂浜だったため、不発弾が発見されずに残っていたのではないかと推察されています。

今回、爆発した場所は草地に近い誘導路の端の場所であり、通常、飛行機が真上を走行する場所ではありません。しかし滑走路や誘導路の安全を確認する車両や、路面の工事をするための車両が幾度となく走行した場所と思われるので、これまで人的被害が発生しなかったのは奇跡だったのかもしれません。

およそ80年の時を経て何をきっかけに爆発したのかはわかりません。飛行機の離着陸や走行の振動が積み重なってこのタイミングで爆発したのではないかと言う専門家もいます。

この事件で宮崎空港は、爆発物の残骸の撤去や誘導路面の補修で終日離着陸ができない状態になりました。宮崎空港からの出発機に乗る予定だった人は、隣の鹿児島空港から飛行機に乗って目的地に向かった方もいたようです。宮崎空港を利用する予定だった方は災難でしたが、ケガ人が出なかったことが不幸中の幸いでしたね。

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