滑走路って壊れないの?滑走路の舗装について

こんにちは。

今日は日々、重たい飛行機の離着陸に耐え続ける滑走路について見てみましょう。

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日本一使用頻度の高い滑走路は福岡空港の滑走路と言われています。

福岡空港の年間離着陸回数はおよそ18万回。

一日当たりおよそ500回ですが、その離着陸機をたった一本の滑走路で捌いています。

7時から22時まで15時間の運用時間中、1分40秒間隔で100トンを超える飛行機たちの離着陸が繰り返されています。

結構、ハードな仕事っぷりですよね。

空港の舗装にはアスファルトによって舗装されている場所とコンクリートによって舗装されている場所があります。

一般的には滑走路と誘導路はアスファルト舗装でエプロンはコンクリート舗装でできています。

アスファルト部分は黒色でエプロン部分は白色に見えるため見分けやすいですね。

羽田空港西側

写真のようにエプロンは白色でコンクリート製。滑走路&誘導路はアスファルト製で黒色なのがよくわかりますね。なぜ場所によって材料を使い分けるかというとそれぞれの特性によります。


アスファルトとコンクリートの特性について

アスファルト舗装は一般的な道路にも使われており、原油から精製されるアスファルトに砂利や砂などの骨材を混合して押し固めて作ります。

アスファルト舗装は重たいものが一時的に通過する荷重には強いが、重たいものが長時間に渡り同じ場所に荷重をかけ続けることに弱い性質があります。

そのため滑走路や誘導路など航空機が走行して一時的に通過する場所では問題なく使えます。

しかし航空機をアスファルト舗装面に長時間置いておくと、荷重により航空機のタイヤが変形したアスファルトの中に沈んでいく危険性があります。

一方のコンクリート舗装は、セメントに骨材を混合したものでアスファルト舗装より硬くタイヤの轍もできにくい。

そのためエプロンなど飛行機を長時間駐機する場所の地面に向いています。

またアスファルトは航空燃料やオイルに対して弱くもし飛行機からそれらの液体が漏れて付着した場合、アスファルト舗装が溶けてしまいます。

この場合もコンクリートの方が優位で、コンクリートにはそれらの液体に侵されにくい特性があります。

コンクリートのいいところばかり目立ちますが、コンクリートのデメリットとしてアスファルトよりコストが高く、修復するのに時間がかかるという点があります。

特に時間がかかるという点はかなり重要なポイントです。コンクリートは工事を行なった後に使用できるようになるまで1-3週間ほどの期間が必要になります。

一方、アスファルトの場合であれば数時間で素材が硬化し使用できるようになります。

これは滑走路などの代替が利かない施設ではとても大切なことです。滑走路が損傷することはさほど珍しいことではありませんが、それを修復するたびに数週間も滑走路を使用不能にしていては空港としての機能を維持できているとは言えません。

滑走路の場合、損傷しても夜間などの飛行機が飛ばない数時間のうちに修復できるようなアスファルト素材の方が向いているのです。


目次

滑走路のアスファルト舗装はおよそ1m!

 A380など巨大機ともなればその重さは500tを超える場合もあります。そんな重量を支える滑走路の厚さはどのようになっているのでしょう。

 一般的な道路と比べかなり厚めに作ってあります。滑走路を建設する場所の地盤によっても厚みは変わり、地盤が弱い場所の滑走路ほど厚めのアスファルト舗装になります。


 今回は以上になります。

滑走路は飛行機の離着陸に耐えるためにタフに作られ、破損などがないか常にチェックとメンテナンスがされています。

飛行機に乗るときは、飛行機の離着陸を泥臭く支える滑走路とそれを保守する方々に思いを馳せてみてはいかがでしょう。


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