おはようございます🌧️
今日は関東地方などでは今年最後の真夏日になる可能性があるそうです。暑い日がずっと続いていてうんざりしていましたが、今年最後の真夏日と言われるとなんだか切ない気持ちが湧いてきます。これから寒くなっていきますが、それも楽しみながらいきたいですね。
さて今日も気象庁発表の短期予報解説資料を読んでいきましょう📙
短期予報解説資料 2024年10月4日03時40分発表
主要じょう乱解説図
1.実況上の着目点
① 朝鮮半島付近の500hPa5700mには-21℃以下の寒気を伴った寒冷渦があって北東進。
上のventuskyのアニメーションは、10月3日21時の500hPaの風の流れと気温を表しています。朝鮮半島の北側に反時計回りに回転している紫色の渦が、-21℃以下の寒気を伴った寒冷渦です。
下の天気図は、同じ時刻の500hPaの高層天気図です。5,700mの等高度線に沿う形で寒冷渦ができていることがわかりますね。
前線が日本の東から東・西日本を通って東シナ海にのびており、寒冷渦前面の日本海には低気圧があって北東進。低気圧や前線に向かって下層暖湿気(3日21時の潮岬の高層観測で850hPaθe344Kを観測)が流入して大気の状態が非常に不安定となっており、対流雲が発達して雷を伴った激しい雨が降っている所がある。また低気圧や前線周辺では気圧の傾きが大きくなっており、風が強く吹いて波が高く、九州北部地方や南西諸島ではしけている所がある。
日本海の低気圧のうしろには、500hPaに寒冷渦とトラフがあり、低気圧の成長に寄与しているようですね。
② 台風第18号は、台湾に上陸して動きが遅く、衰弱傾向。
台風18号は10月4日午前9時に熱帯低気圧に変わりました。
南西諸島では、台風周辺や1項①の前線に向かって流入する下層暖湿気(3日21時の石垣島の高層観測で850hPaθe347Kを観測)の影響で大気の状態が非常に不安定となっており、海上を中心に雷を伴った非常に激しい雨を解析。
元台風18号が南から運んでくる下層暖湿気もありますが、どちらかというと太平洋高気圧からの暖湿気の方が日本列島に影響を及ぼしているように見えます。
2.主要じょう乱の予想根拠と防災事項を含む解説上の留意点
① 1項①の寒冷渦は、トラフとなって4日夜に日本海北部に進み、5日は浅まりながら千島の東に進む。対応して1項①の低気圧は日本海を北東進、4日夜に襟裳岬付近に進んで前線が北日本~西日本を南下。
10月3日21時に朝鮮半島上空にあった500hPaのトラフと寒冷渦は、東に進むととも、寒冷渦は消失し、トラフは浅くなっていくようです。
5日は、低気圧は千島の東に進み、前線はリシス傾向だが、日本の東~日本の南、種子島・屋久島付近を通って東シナ海に停滞。北日本~西日本では4日は、低気圧や前線に向かって下層暖湿気が流入して大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降る所がある。河川の増水に注意・警戒、落雷や竜巻などの激しい突風、降ひょうに注意。
低気圧は千島の東に行き、前線も太平洋上に出ていきました。一部、陸地に近い場所もあるので天気が悪いところもありそうですね。大陸の方から移動性の高気圧が東に流れてきています。低気圧と高気圧が交互にくるのが秋らしいですね。
また、低気圧や前線周辺では、日本海に移動する高気圧の影響も加わって気圧の傾きが大きくなるため、風が強く吹いて波が高くなり、しける所がある。強風や高波にも注意。なお、5日は、前線周辺では引き続き下層暖湿気が流入、前線北側の西日本~東日本では日本海に移動する高気圧に緩やかに覆われるが、湿った東~北東風や日中の昇温、上空寒気の影響により大気の状態が不安定となり、対流雲が発達する所がある。南西諸島や西日本~東日本では落雷や突風、降ひょうに注意。
② 1項②の台風は、衰弱して4日朝までに熱帯低気圧に変わり、その後、不明瞭化。南西諸島は4日は、台風や台風から変わった熱帯低気圧周辺、1項①の前線に向かって流入する下層暖湿気の影響で大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った非常に激しい雨が降る所がある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒し、強風やうねりを伴った高波、落雷や竜巻などの激しい突風に注意。
台風18号は4日9時に南シナ海で熱帯低気圧になりました。
3.数値予報資料解釈上の留意点
総観場はGSMを基本、量予想や降水分布はMSMやLFMも参考。
4.防災関連事項[量的予報等]
① 雨量(06時からの24時間):東海120、北海道・四国・九州南部・沖縄100mm。
②波浪(明日まで):九州北部・中国4、北海道・東北・近畿・沖縄3m。
③高潮(明日まで):大潮の時期。西日本で注意報基準に近づく所がある。
5.全般気象情報発表の有無
「雷と突風及び降ひょう」の全般情報を5時頃に発表予定。
850hPaの等相当温位線を見よう
日本列島に沿うように等相当温位線集中帯が伸びています。等相当温位線の南端(紫色の線)には、850hPaの高さの前線があり、その少し南側に地上前線が存在していると考えられます。
夏場には日本列島にも及んでいたオレンジ色の345Kの線が徐々に850hPa天気図から姿を消しつつありますね。いよいよ冬へ向かって季節が移り変わっているようです。
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