おはようございます🌤️
今日も短期予報解説資料を読んでいきましょう📚
短期予報解説資料 2024年9月10日03時40分発表
1.実況上の着目点
① 沖縄近海を熱帯低気圧が西北西進。熱帯低気圧周辺の下層暖湿気の影響で、南西諸島と西~東日本の太平洋側では、大気の状態が不安定となり、雷を伴い激しい雨を解析。
上のventuskyのアニメーションでは、沖縄の西に中心のある熱帯低気圧が、温かく湿った空気を南の海上から日本列島の太平洋側に運んできて、雨を降らせていることがわかります。
② 500hPa 5880m付近で-6°C以下の寒気を伴うトラフが日本の東を東進。アリューシャンの南~日本の東にのびる前線近傍では、大気の状態が不安定となり、活発に発雷、猛烈な雨を解析。
③ 500hPa 5460m以下の寒冷渦に対応して、前線を伴った低気圧がアムール川中流域を東北東進。
上の500hPa天気図を参照
2.主要じょう乱の予想根拠と防災事項を含む解説上の留意点
① 1項①の熱帯低気圧は、11日にかけて東シナ海を西北西に進み、その後華南に進んで不明瞭になる。
熱帯低気圧周辺の下層暖湿気に、日射による昇温の影響が加わり、南西諸島と西~東日本の太平洋側では、大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り大雨となる所がある。
また、熱帯低気圧周辺では気圧の傾きが大きくなり、やや強い風や強い風が吹き、波が高くなる所がある。
11日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒し、強風や高波、落雷や突風、局地的には竜巻などの激しい突風に注意。
② 1項②のトラフと前線は10日夜にかけて日本のはるか東へ進むが、東日本~東北地方の山沿いでは11日にかけて、太平洋高気圧の縁を回る下層暖湿気や日射による昇温の影響で、雷を伴った激しい雨が降り大雨となる所がある。落雷や突風、短時間強雨に注意。
マップの東にある太平洋高気圧から暖湿気が日本列島へ送られていますね。太平洋高気圧の流れが、かなり遠くから続いていることがわかります。九州の西にある低気圧がその暖湿気を北へ流れるのを手伝っているようにも見えます。
日本の東にある2つの高気圧のはざまも風が収束して帯状の雨が降っているエリアができていますね。
③ 1項③の低気圧は、11日にかけて閉塞しながらオホーツク海に進む。
また、11日は、朝までに閉塞点上のオホーツク海で発生する低気圧がカムチャツカ半島へ進み、寒冷前線が北海道地方を通過する。前線近傍では、上空寒気や前線に向かう下層暖湿気の影響で大気の状態が不安定となり、雷を伴い激しい雨が降って大雨となる所がある。また、気圧の傾きが大きくなり、やや強い風が吹いて、波がやや高くなる所がある。落雷や突風、降ひょう、短時間強雨、強風に注意。
④ 500hPa 5940m以上の背の高い高気圧が、11日にかけて本州付近に停滞。東北地方と西~東日本では、晴れて気温が上昇し猛暑日となる所がある。熱中症に注意(熱中症警戒アラートを参照)。
9月11日は日本が背の高い高気圧に覆われます🦒。太平洋高気圧の500hPaの高さが一般的に5,880mと言われていますが、今回の高気圧は5,940mと太平洋高気圧より背の高い高気圧です。乁( ˙ω˙ )厂
北海道や沖縄を除き、暑くなりそうですね🥵
⑤ 9日21時にマリアナ諸島で熱帯低気圧が発生した。最新の情報に留意。
3.数値予報資料解釈上の留意点
総観場はGSMを基本、量予想や降水分布はMSMやLFMも参考。
4.防災関連事項[量的予報等]
① 雨量(06時からの24時間):九州南部120、東海・四国100mm。
② 波浪(明日まで):奄美3m。
③ 高潮(明日まで):東日本では注意報基準を超過する所がある。
5.全般気象情報発表の有無
発表の予定はない。
おまけ
海面水温を調べてみよう!🌊
日々のお天気を予想する上で、海面水温の状況を知っておくことはとても大切です。
海水温は、台風や熱帯低気圧がどのくらいの勢力まで成長するかや、エルニーニョ現象やラニーニャ現象などの大規模な気象現象に関わっていたりします。
海水温は気象を知る上で重要なキーパーツなのです。
海水温は気象庁のホームページで見れる
☆気象庁ホームページ 海面水温実況図
1日1回、海面水温の実況図を更新してくれています。また実況図だけでなく、30日先の海面水温の予想図もあります。
上の地図は24年9月9日の海面水温実況図です。
「海面水温」と「海面水温平年差」が選択できて、上の図は海面水温平年差を表示していて、赤いほど平年値よりも海水温が高いことを示しています。瀬戸内海などの一部の海を除いて、ほとんどの海面が平年より水温が高いみたいですね。こういう時は台風が日本近海に来ても、勢力を維持したまま日本列島に上陸してしまうため、注意が必要です。
コメント