短期予報解説資料を読もう!24年9月22日

おはようございます🌞

天気予報の重要性を感じる日々です。今日も気象庁発表の短期予報解説資料を読んでいきましょう。

目次

短期予報解説資料 2024年9月22日03時40分発表

主要じょう乱解説図

短期予報解説資料2024年9月22日03時40分発表(出典:気象庁 編集あり)

日本海側、石川県に秋雨前線と融合した元台風14号の温帯低気圧があり、大雨を降らせるようです。引き続き注意が必要ですね。

1.実況上の着目点


① 前線が東シナ海から西日本日本海側を通り、日本のはるか東にのびている。また、前線上の対馬海峡付近には低気圧があって、東進。低気圧や前線に向かって、太平洋高気圧の縁辺からの下層暖湿気が流入し、大気の状態が非常に不安定となっている。低気圧や前線の近傍の九州北部地方では、雷を伴った1時間50mm以上の非常に激しい雨を解析。前線近傍の石川県能登北部には大雨特別警報(浸水害)を発表中。低気圧の近傍では、気圧の傾きが大きく、非常に強い風が吹いて、うねりを伴い波が高く、しけとなっている所がある。

出典:気象庁 編集あり

上の天気図は、9月21日21時の地上天気図です。台風14号だった温帯低気圧は朝鮮半島の南で秋雨前線と融合し、東へ進んでいます。この温帯低気圧の反時計回りの流れと太平洋高気圧の時計回りの流れで、南から下層の暖かく湿った空気が流れ込み、日本列島の大気を不安定にしています。


② 台湾付近には、熱帯低気圧があって北西進。南西諸島では、熱帯低気圧と①の高気圧との間で気圧の傾きが大きくなっており、やや強い風が吹いて、波が高くしけとなっている所がある。

2.主要じょう乱の予想根拠と防災事項を含む解説上の留意点

① 1項①の低気圧は、発達しながら日本海を東進し、22日夜には日本の東まで進む。低気圧からのびる前線は、西~東日本の太平洋側まで南下し、23日にかけて南西諸島付近に停滞する。

温帯低気圧は東へ進み、前線は南の海上へ進みます。本州付近からは前線が離れますが、南西諸島に前線が停滞し、悪天に注意が必要です。

低気圧や前線に向かって、太平洋高気圧の縁辺を回る下層暖湿気が流入し、大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った非常に激しい雨が降り大雨となる所がある。石川県の能登北部では、22日昼前にかけて低い土地の浸水や河川の増水や氾濫に最大級の警戒。西~東日本と東北地方では22日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、落雷や竜巻などの激しい突風、降ひょうに注意。


また、低気圧や前線の周辺では、気圧の傾きが大きくなり、非常に強い風が吹き、うねりを伴い波が高く、しけとなる所がある。西~北日本では23日にかけて、強風やうねりを伴った高波に注意。

9月23日21時の気温・風向風速(出典:ventusky)
9月23日21時の有義波高(出典:ventusky)

上のventuskyの画像はどちらも9月23日21時の気温・風向風速と有義波高の図です。日本のはるか東に温帯低気圧の中心があり、そこから前線が伸びています。前線を境に南側は南西風、北側は北東風が吹いており、当然ながら波の向きも風の影響を受けています。波高は、黄色からオレンジ色の部分は4m前後となっており、しけている場所(波高が4mをこえ6mまで)もあります。


② 1項②の熱帯低気圧は22日夜には不明瞭となる。2項①の前線は23日にかけて南西諸島付近に停滞し、前線に向かって流入する下層暖湿気の影響で、大気の状態が不安定となり、雷を伴った激しい雨が降り、大雨となる所がある。また、前線と1項①の高気圧との間で気圧の傾きが大きくなり、強い風が吹いて、うねりを伴い波が高くなりしけとなる所がある。南西諸島では23日にかけて、強風やうねりを伴った高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水、落雷や突風、急な強い雨に注意。

3.数値予報資料解釈上の留意点

総観場はGSMを基本、量予想や降水分布はMSMやLFMも参考。

4.防災関連事項[量的予報等]

① 雨量(06時からの24時間):近畿・四国200、九州南部180、北陸・東海・九州北部150、東北・関東甲信120㎜。

② 波浪(明日まで):九州北部5、北海道・東北・関東・伊豆諸島・東海・北陸・近畿・中国・沖縄4、四国・九州南部3m。

③ 高潮(明日まで):大潮の時期。北陸地方と近畿地方では、警報基準を超過する所がある。

5.全般気象情報発表の有無

「大雨と雷及び突風に関する全般情報」を5時頃に発表予定。

FXJP854で相当温位を見よう

9月22日9時に発表されたFXJP854天気図で相当温位を見てみましょう。下の図は発表時刻から12時間後、24時間後、36時間後、48時間後の850hPaでの等相当温位線が描かれた天気図です。

オレンジ色は345K(ケルビン)の比較的高めの等相当温位線をなぞったものです。同じく、水色の線は315Kの低めの等相当温位線をなぞりました。予想時間の早い方では、オレンジ色の高相当温位の湿舌が本州まで伸びてきて大気を不安定にしていましたが、徐々に勢力は衰え、時間が経つにつれ南西の方に退いているように見えます。その代わりに北側から315Kの、冷たく乾いた空気が勢力を伸ばしてきています。性質の違う空気が入れ替わりはじめたのは、徐々に季節が変化してきている証拠ですかね。

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