おはようございます☁️
今日も短期予報解説資料を読んでいきましょう📕
短期予報解説資料 2024年9月29日03時40分発表
主要じょう乱解説図
台風17号が少しずつ近づいてきました(ゴクリ…)
1.実況上の着目点
① 黄海~東シナ海にかけての500hPa 5880m付近には-6℃以下の寒気を伴ったトラフがあって東進。このトラフは500hPaではやや不明瞭だが、300hPa 9600m付近には-39℃以下の寒気を伴ったシャープな形のトラフが明瞭で、衛星水蒸気画像で対応する暗域が明瞭。
余談ですが、300hPaの対流圏の天井に近い高高度でも台風17号も台風18号も明瞭に閉じた低気圧の場を持っているのが、「さすが台風」といったところでしょうか。
② 日本の東の低気圧から前線が、伊豆諸島付近を通って南西諸島にのびている。前線に向かって高気圧の縁を回る下層暖湿気(28日21時の八丈島の高層観測では850hPa θe344Kを観測)が流入、前線周辺では対流雲が発達して雷を伴った激しい雨を解析。
③ 台風第17号が小笠原近海を北上。台風第18号がフィリピンの東にあってほとんど停滞。
台風17号は関東地方あたりをかすめそうな気がしますね。今後の動向に注目です。
2.主要じょう乱の予想根拠と防災事項を含む解説上の留意点
① 1項①のトラフは29日夜にかけて東進して不明瞭となるが、300hPaの寒気を伴ったトラフは30日にかけて、一部は北海道地方に進むが、一部は日本の南に南下して上空の流れから切離して上空寒冷低気圧(UCL)となり、10月1日にかけて停滞。
9時の時点では、9600mのエリアが細く九州あたりまで伸びていたのが、12時間後の21時に先端が切り離され、九州の南にとり残された低気圧が確認できます。これが切離した上空寒冷低気圧(UCL)です。
1項②の前線は500hPaのトラフに対応した5820~5880m付近の正渦度に対応して、30日にかけて伊豆諸島~南西諸島付近に停滞。特に、前線周辺では高気圧の縁を回る850hPaθe336K以上の下層暖湿気が流入する中、1項①の300hPaの寒気を伴ったトラフの南東象限にあたり、上空寒気の影響も加わって大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った非常に激しい雨が降る所がある。前線北側の西日本~東日本でも、北東~東よりの湿った空気が流入する所では、上空寒気の影響で大気の状態が不安定となる所がある。30日にかけて、東日本~西日本は落雷や突風、降ひょう、短時間強雨に注意し、伊豆諸島は土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒し、竜巻などの激しい突風に注意。また、西日本~東日本太平洋側では30日にかけて、前線周辺で気圧の傾きが大きくなり、特に29日は千島近海に移動する高気圧からの吹送距離の長い東~北東風がやや強く吹いて、波が高くなる所がある。強風や高波に注意。
② 台風第17号は30日にかけて小笠原近海~日本の南を北上。小笠原諸島は30日にかけて、台風周辺や本体の下層暖湿気の影響で雷を伴った激しい雨が降る所があり、風も強まってうねりを伴ってしける所がある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒、強風や高波、落雷や突風に注意。台風第18号は1日にかけてフィリピンの東~沖縄の南を北上。南西諸島は1日にかけて、台風周辺の下層暖湿気の影響で大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った激しい雨が降る所がある。また、風も強まってうねりを伴ってしける所がある。落雷や竜巻などの激しい突風、強風や高波に注意。
3.数値予報資料解釈上の留意点
総観場はGSMを基本、量予想や降水分布はMSMやLFMも参考。
4.防災関連事項[量的予報等]
① 雨量(06時からの24時間):伊豆諸島120、小笠原諸島100mm。
② 波浪(明日まで):沖縄・小笠原4、伊豆諸島・東海・近畿3m。
③高潮(明日まで):なし。
5.全般気象情報発表の有無
台風第18号、第17号に関する情報(総合情報)を5時頃に発表予定。
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