短期予報解説資料を読もう!24年9月6日

おはようございます☀️

今日も短期予報解説資料を読んでいきましょう!

目次

短期予報解説資料 2024年9月6日03時40分発表

24年9月6日03時40分発表 短期予報解説資料より抜粋

1.実況上の着目点


①オホーツク海に前線を伴った低気圧があって、北東進。前線が日本海にのびる。北日本では、1時間に30mm以上の激しい雨を解析。

24年9月6日3時JST ASAS天気図


②猛烈な台風第11号が南シナ海にあって、西進。

猛烈な台風・・・最大風速54 m/s(105ノット)以上

台風や日本の南の熱帯低気圧の周辺の下層暖湿気、日本の南の500hPa -6°C以下の寒冷渦の影響で、南西諸島では、大気の状態が不安定となっており、雷を検知し海上を中心に1時間に50mm以上の非常に激しい雨を解析。

予想天気図降水量 1時間, 2024/09/06 03:00 (UTC+09:00), © Ventusky.com

余談

上の500hPa天気図の台風11号を見ていた時に台風の中心の低気圧を指すLのとなりに見たこともない記号を見つけました。こんな√(ルート)みたいな記号あったかな?と思い30分ほど資料を探しましたが見つからず。

ふと思ったのが、√(ルート)ではなく、暖気の中心を表す「W」の右半分なのでは、という結論に至りました💡台風の中心にありますし、暖気核があるはずですもんね。

天気図はごちゃごちゃしててこういう見間違いがよく起きますねっていう話でした😓

2.主要じょう乱の予想根拠と防災事項を含む解説上の留意点


① 1項①の低気圧は、8日にかけて東進。前線の閉塞点上に低気圧が発生し、6日夜にはカムチャツカの東へ進む。

予想天気図降水量 3時間, 2024/09/06 15:00 (UTC+09:00), © Ventusky.com

温暖前線と寒冷前線が交わっている閉塞点周辺に反時計回りの低気圧の渦ができているのがわかりますね。

この低気圧からのびる前線が6日午前中に北海道地方を通過し、その後8日にかけて東北地方から東日本をゆっくり南下する。

前線や低気圧に向かい流入する下層暖湿気に、上空寒気、日射による昇温の影響が加わり、東~北日本では大気の状態が不安定となり、激しい雨が降り大雨となる所がある。

また、前線や低気圧周辺では気圧の傾きが大きくなり、強い風が吹き、波が高くなる所がある。北海道地方では6日は、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒し、7日にかけて、強風や高波に注意。東日本では8日は、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意。

北日本では7日にかけて、東日本では7~8日は、西日本では8日は、落雷や突風、降ひょうに注意。


② 1項②の台風は6日は、南シナ海を西北西進する。南西諸島では、引き続き台風や1項②の熱帯低気圧周辺の下層暖湿気の影響に、7日にかけて南西諸島を西進する寒冷渦の影響が加わり、大気の状態が不安定となり、雷を伴った激しい雨が降り大雨となる所がある。南西諸島では8日にかけて土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水、落雷や突風に注意。


③ 8日は 500hPa 5400m付近の寒気を伴ったトラフがサハリン付近を通過し、北海道地方に500hPa -15°C以下の寒気が流入し、大気の状態が不安定となる。北海道地方では、落雷や突風、降ひょうに注意。

④東日本では8日にかけて、西日本では9日にかけて、高気圧に覆われて晴れて気温が上昇し、猛暑日となる所がある。熱中症に注意(熱中症警戒アラートを参照)。

3.数値予報資料解釈上の留意点

総観場はGSMを基本、量予想や降水分布はMSMやLFMも参考。

4.防災関連事項[量的予報等]

①雨量(06時からの24時間):多い所(100mm以上)はない。

②波浪(明日まで):高い所(3m以上)はない。

③高潮(明日まで):大潮の時期。東日本では注意報基準を超過する所がある。

5.全般気象情報発表の有無

発表の予定はない。

おまけ

天気図クイズ🥳

問題1 下の天気記号はどのような気象現象を示しているでしょうか?それぞれに解答して下さい。

このマークは1個だけでは、「止み間ありの弱い雪」です☃️では複数になるとどのような意味になるんでしょう?

答え

正解は、

①弱い雪,観測時前1時間内に止み間がなかった。

②並の雪,観測時前1時間内に止み間があった。

③並の雪,観測時前1時間内に止み間がなかった。

覚えにくそうに見えますが、法則を知ると覚えやすいです。ε-(´∀`*)

☆前1時間内に止み間の、「ある」 or「 なし」、は横方向に記号が1列なのか、2列なのかで判断します。

☆現象の強さは3段階で、強い・並・弱い、で縦方向に記号が1行なのか、2行なのか、3行なのかで判断します。

止み間あり止み間なし
弱い
弱い雪。前1時間内止み間あり

弱い雪。前1時間内止み間なし

並の雪。前1時間内止み間あり

並の雪。前1時間内止み間なし
強い
強い雪。前1時間内止み間あり

強い雪。前1時間内止み間なし

ちなみにこの法則は、雪だけでなく、雨や霧雨の天気記号にも当てはまります。気象予報士試験にも頻出の記号なのでこの機会にぜひ覚えてしまいましょう。

問題2 下の天気記号はどのような気象現象を示しているでしょうか?

問題1の復習です。黒丸は雨でしたね。雨でこのフォーメーションはどんな意味になるか考えてみましょう。

答え

正解は、「強い雨,観測時前1時間内に止み間なし」です。

問題1の雪と同じパターンであることを確認しておきましょう。

問題3 下の天気記号はどのような気象現象を示しているでしょうか?

また黒丸ということは雨に関係しているんですかね。

答え

正解は、「弱い着氷性の雨」です。

着氷性とは、水滴の温度が 0℃より低温(氷点下)であるにも関わらず凍っていない状態のことです。「0℃以下で氷になってないの?!」と驚かれますが、水のまま0℃以下の状態を過冷却というので覚えておきましょう。詳しい原理はここでは省略させていただきます。

過冷却状態というのは、水として不安定な状態で、物体に接触するなどのちょっとした刺激で凍りつきます。上空にも過冷却の雲があり、その雲の中に飛行機が入ると水滴との衝突で瞬時に機体や翼が凍りつく、非常に危険な現象です。現代の飛行機には、ヒーターで翼などに着いた氷を溶かす機能が装備されているため、基本的には安全に飛行することができます。

地上での着氷性の雨は、電線などに付着して重さで電柱を倒したり、断線させる被害をもたらします。

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