おはようございます🌥️
今日も短期予報解説資料を読んでいきましょう。
短期予報解説資料 2024年9月9日03時40分発表
1.実況上の着目点
① アリューシャン近海から日本の東を通り、北陸地方へ前線がのびている。前線近傍では、上空寒気と太平洋高気圧の縁辺を回る下層暖湿気の影響により、大気の状態が不安定となっており、関東地方では雷を伴い猛烈な雨が降り、群馬県で記録的短時間大雨情報を発表。
② 日本の南には低圧部があってゆっくり西進。南西諸島付近では低圧部周辺の下層暖湿気(南大東島の8日21時の高層気象観測で850hPaの θ e357K)が流入し、大気の状態が不安定となり、雷を伴って激しい雨を解析。
③ モンゴル付近には500hPaで-15°C以下の寒気を伴うトラフがあって東進。
モンゴル周辺の500hPaにある-15℃の寒気を伴ったトラフは、東進し、進行方向にある地上低気圧の発達に寄与しそうですね。
2.主要じょう乱の予想根拠と防災事項を含む解説上の留意点
① 1項①の前線は9日朝まで東北南部付近に残る。東北地方~東日本では9日は、この前線の影響や、太平洋高気圧の縁辺を回る下層暖湿気、上空寒気及び日射による昇温の影響で、大気の状態が不安定となり、雷を伴った非常に激しい雨が降り大雨となる所がある。
東日本では、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、東北地方では、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意。落雷や竜巻などの激しい突風、降ひょうにも注意。西日本でも9日は、太平洋高気圧の縁を回る下層暖湿気や日射による昇温の影響で、大気の状態が不安定となる所がある。落雷や突風、急な強い雨に注意。
② 1項③の低圧部は、9日朝までには熱帯低気圧となって先島諸島付近に進む見込み。熱帯低気圧の周辺では、下層暖湿気の影響で大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った激しい雨の降る所がある。南西諸島や西日本太平洋側では10日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意し、落雷や竜巻などの激しい突風に注意。また、熱帯低気圧付近では気圧の傾きが大きくなり、強い風が吹いて、波が高くなる所がある。南西諸島では、10日にかけて、強風や高波に注意。
③ 東~西日本では9日は日本海に中心を持つ高気圧に覆われ、晴れて気温が上昇して猛暑日となる所がある。熱中症に注意(熱中症警戒アラートを参照)。
④ 10~11日には、1項③のトラフに対応し、アムール川下流からオホーツク海に低気圧進み、低気圧からのびる寒冷前線が北海道付近を通過する見込み。前線に向かって850hPaで θ e336Kの下層暖湿気が入り、上空寒気の影響も加わわるため、大気の状態が不安定となって雷を伴った激しい雨が降る見込み。北海道地方では、10~11日には、落雷や突風、降ひょう、急な強い雨に注意。
3.数値予報資料解釈上の留意点
総観場はGSMを基本、量予想や降水分布はMSMやLFMも参考。
4.防災関連事項[量的予報等]
① 雨量(06時からの24時間):奄美・沖縄120、関東甲信・九州南部100mm。
② 波浪(明日まで):奄美・沖縄3m。
5.全般気象情報発表の有無
発表の予定はない。
おまけ
天気記号クイズ🥳
問題１ 下の天気記号はどのような気象現象を示しているでしょう？
答え
正解は、「煙霧（視程10km未満）」です。
煙霧とは、乾いた微粒子により視程が10km未満となっている状態をいいます。
問題２ 下の天気記号はどのような気象現象を示しているでしょう？
答え
正解は、「ちり煙霧」です。
煙霧のうち、空中広く、ちりや砂ぼこり、火山灰や黄砂の粒子が風に吹き上げられ浮遊している状態を言います。（観測時に観測所付近で風に巻き上げられたものではない）（視程10km未満）。
問題３ 下の天気記号はどのような気象現象を示しているでしょう？
答え
正解は、「スコール」です。
観測時又は観測時前1時間内に観測所又は視界内にスコールあり。
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