こんにちは。
今回は飛行機の洗浄について見ていきましょう。
見た目は大事!
飛行機は安全な乗り物として定着していますが、やはり実際に乗る時に万が一のことが頭をよぎったりしますよね。
自分がこれから乗る飛行機がピカピカに手入れされているものと、汚れがついて手入れがされているかわからない飛行機とでは乗る側の安心感が違いますよね。
もちろん汚れている飛行機だってきちんと整備されているはずだよ!
とは言え外見が綺麗にされている飛行機の方がより印象がいいのは否めませんよね✨
機体が綺麗なのはよくメンテナンスされている証!
機体表面とはいえ、汚れを長期間放置していると錆や腐食の原因になります。
汚れを落としておくことはそういったリスクから飛行機を守ることにもつながります。
また綺麗な機体は整備士さんが目視点検で、機体についた小さな傷や油漏れを発見しやすくします。
小さな傷を早めに発見し修復することは安全運行に役立ちます。
汚れた飛行機は燃費を悪くする!?
え!汚れが飛行機の燃費に影響してくるの?
飛行機は飛んでいる時、機体の周りを空気が通過しています。
機体の表面がツルツルであれば空気はすんなり流れていきますが、機体表面に汚れが付着してざらざらになっていては汚れが空気抵抗となり、飛行機が前に進む力を邪魔します。
そうなると同じ量の燃料を使っても飛行できる距離が短くなってしまい、燃費が悪くなってしまいます。
汚れが燃費へ与える影響は意外にも大きいのです。
飛行機の洗浄は人力・手作業!一機一機を大切に洗います
飛行機が翼を休める夜の空港で、巨大な機体は人の手によって洗浄されます。プロのスタッフが長めのフローリングワイパーのようなモップを使って機体を手作業で磨いていきます。飛行機の外側には速度センサーや無線用アンテナなどデリケートな装置がたくさんついており、洗浄剤や水が入ったり、破損しないよう細心の注意を払って作業を行う必要があります。
飛行機にも洗車機があった!JALがかつて持っていた世界唯一の洗機マシン
ガソリンスタンドに洗車機があるように飛行機にも自動で洗う洗浄機を導入したことがかつてありました。
飛行機用の洗浄機は日本航空と川崎重工が共同開発し、1990年6月20日に成田空港の敷地内に導入されました。
当時の日本航空の主力機であるB747型機(ジャンボジェット)を洗えるように設計され、幅90m・奥行き100m・高さ26mという巨大な施設でした。
この飛行機用洗浄機は巨大な洗車機みたいなもので飛行機をセットしてしまえば最後までコンピューターによる全自動方式で機体全体を洗ってくれる便利なものでした。
従来の手作業による機体洗浄は1機につき20人の作業員が4時間かけて行っていましたが、この洗浄機を使えば5人の作業員と1時間30分程度の時間で作業を終了することができました。
この機体で洗えるのはボーイング社製の航空機となっており、B747・B767・B777の洗浄が可能となっています。
この洗浄機でのべ5000機以上の飛行機が洗浄されました。
ちなみにこの機械でジャンボジェット1機を洗浄するのに使用される水の量は約30トン。洗剤の量も28リットル使用します。
これらの排水は専用の排水処理上の浄化装置で濾過した後、排水されていました。
世界唯一の洗浄機もJALのジャンボ退役でその役目を終えた
世界で唯一の飛行機の洗浄機でしたが、機体ごとに設定を変えなければいけない難しさもあり今現在は使用されておりません。
今は手作業により機体の洗浄が行われています。
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