こんにちは!
今回は飛行機は雷に当たるとどうなるのか?という件について考えていきましょう!
落雷に遭遇するのはそんなに珍しくはない
現代の航空機は、気象状況の影響をほとんど受けることなく毎日毎日お客さんを運んでいます。
なので時にはゲリラ豪雨のような大雨や落雷が激しい時にも飛行することになります。
もちろん大雨を降らせるような雲の中は乱気流や雷で荒れています。
気流が荒れているところを飛べば飛行機が揺れてお客さんさんを怖がらせてしまうため、パイロットは積極的にそこを飛ぼうとすることはありません。
しかし空港周辺であるなら離着陸のためある程度の悪点ならばやむを得ず飛ばなければいけません。
そんな時に飛行機は雷に遭遇することが多いのですが、もちろんカミナリ対策はバッチリです⛈️
飛行機のカミナリ対策
多くの旅客機の表面は金属製の素材でできています。
金属製の素材はまるで電線のように電気を通しやすく、飛行機にあたった雷はそのまま機体表面を流れて別のところから空気中へエネルギーが出ていきます。
問題なのは電気が通りにくいところに雷が当たった時です。
旅客機でいうと飛行機の鼻先(レドーム)と言われる部分です。
このレドームはパカって外すことができ、中には運航のために重要な役割を果たす気象レーダーが格納されています。
気象レーダーは飛行機の進行方向の先にある雲をいち早く見つけ、飛行機が安定して飛べる場所をパイロットに教えてくれます。
レーダーの電波は金属製のカバーで覆われてしまうとそこを通過することができません。
そのため気象レーダーを覆うレドームはレーダー電波を通しやすい非金属の素材でできています。
しかしプラスチックは雷が当たった際、電気を通すことができずにエネルギーがそこで高熱となり損傷を受けます。
またレドームは先端が尖った形状をしており、雷にとっては格好の狙い目となっています。
上の写真をもう一度よく見てください。
レドームに塗装以外に何本か線が入っているのが見えませんか?
これは「ライトニングストリップ」と言います。
電気を通す金属の帯がレドーム表面に張り付けられており、レドームに雷を受けた際に電気を機体側に受け流す役割があります。
これによりレドームが雷の脅威にさらされても大きなダメージを受けにくいようになってます。
雷に当たったらどうする?
飛行機が雷に当たることを「ライトニング・ストライク」と表現します。
飛行機はアルミニウム合金でできているので雷を受けても表面に電気が流れるだけで済みますが、とはいえ雷の威力は強烈なため無傷というわけにはいきません。
雷を受けたらパイロットは着陸後に整備士にそのことを伝え、整備士は雷が当たった場所と雷の電流が空中へ出た場所を点検で特定し、次のフライトに影響がないことを確認します。
整備士にとって雷が入ったところと出たところを探す作業は骨が折れる作業です。
何十メートルもある大きな飛行機の数ミリ程度の傷や焦げを探すには相当な集中力が必要です。
それでも次のフライトの安全のために整備士の方達は尽力してくれています。
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