短期予報解説資料を読もう!24年9月12日

おはようございます🌤️

連日、蒸し蒸ししていますね。

今日、もし東京が猛暑日になったら、1942年に記録した東京都心の最も遅い猛暑日(9月12日)とタイ記録になります。

実に82年ぶりの更新。戦時中、クーラーもない時代の猛暑日のしんどさは想像できないですね😓

さて、今日も気象庁発表の短期予報解説資料を読んでいきましょう。

目次

短期予報解説資料 2024年9月12日03時40分発表

短期予報解説資料 2024年9月12日03時40分発表 (抜粋)

1.実況上の着目点


ASAS天気図(編集あり)

① 華中付近に熱帯低気圧があって北西進。熱帯低気圧に向かって流れ込む下層暖湿気の影響により、南西諸島では1時間20~30mmの雨量を解析、日本海西部付近では、1時間60~80mmの雨量を解析、雷を検知。

強い雨・・・1時間雨量が20mm以上30mm未満
非常に激しい雨・・・1時間雨量が50mm以上80mm未満

② オホーツク海に低気圧があって東北東進。低気圧から前線が東北地方にのびる。東日本では、日本のはるか東に中心を持つ太平洋高気圧の縁辺から下層暖湿気が流れ込み、1時間に20~30mmの雨量を解析。


③ マリアナ諸島付近には、台風第13号があって、発達しながら北西進。

2.主要じょう乱の予想根拠と防災事項を含む解説上の留意点


① 1項①の熱帯低気圧は、12日朝にかけて華中付近を北西に進み、その後衰弱する見込み。

南西諸島では、熱帯低気圧や1項③の台風周辺の下層暖湿気の影響で大気の状態が不安定となるため、雷を伴った激しい雨が降り大雨となる所がある。また、気圧の傾きが大きくなり、強い風が吹いて、波が高くなる所がある。南西諸島では13日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水、強風や高波、落雷や突風に注意。

9月13日21時予想図(出典:気象庁)

マリアナ諸島にいた台風13号が沖縄を中心とした南西諸島の方にだいぶ近づいてきました。沖縄周辺に等圧線がたくさんかかるようになり、風が強くなってくることがわかります。

9月13日21時の波の高さの予想(出典:気象庁)
シャック

風が強くなると波も高くなります。波高が4m(図のオレンジ色)を超えると「しける」と表現されます。


② 1項③の台風は、13日にかけて発達しながら日本の南を北西進し、14日以降、南西諸島に接近する見込み。南西諸島や九州南部では台風周辺からの下層暖湿気が流入し、大気の状態が不安定となるため、雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り大雨となる所がある。

予想天気図降水量 1時間, 2024/09/14 12:00 (UTC+09:00), © Ventusky.com

上のアニメーションはventuskyでの9月14日正午ごろの沖縄周辺の状況です。中央で渦を巻いているのが台風13号で北西に進み、沖縄に接近しています。コンパクトな台風なため、近づいてくると急に強い風や雨に遭遇します。

激しい雨・・・1時間雨量が30mm以上50mm未満
非常に激しい雨・・・1時間雨量が50mm以上80mm未満

また、南西諸島では、14日は台風の接近により非常に強い風や猛烈な風が吹いて、大しけや猛烈なしけとなる所がある。南西諸島では14日は、暴風や高波に厳重に警戒し、南西諸島や九州南部では、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒、落雷や突風に注意。また、西日本の太平洋側や小笠原諸島では14日は、強風やうねりを伴った高波に注意。


③ 本州付近は14日にかけて、500hPa5880m以上の背の高い高気圧に覆われる。西~東日本及び東北地方では、晴れて気温が上昇し猛暑日となる所がある。熱中症に注意(熱中症警戒アラートを参照)。また、日射による昇温で、大気の状態が不安定となり、雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り大雨となる所がある。西~北日本では14日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水、落雷や突風、降ひょうに注意。

台風は南西諸島を通過し、九州・四国・本州へは5,940mの背の高い高気圧に守られて接近できないようです。南西諸島が台風を懸念する一方で、西~東日本及び東北地方では晴天による気温の上昇に注意しなければなりません。

3.数値予報資料解釈上の留意点

総観場はGSMを基本、量予想や降水分布はMSMやLFMも参考。

4.防災関連事項[量的予報等]

① 雨量(06時からの24時間):関東甲信100mm。

② 波浪(明日まで):沖縄5、小笠原4、九州南部・奄美3m。

③ 高潮(明日まで):東日本では注意報基準を超過する所がある。

5.全般気象情報発表の有無

「台風第13号に関する情報(総合情報)」を05時頃に発表予定。

おまけ

台風製造マシン🤖「モンスーンジャイア」

予想天気図気温, 地上5 cm, 2024/08/13 15:00 (UTC+09:00), © Ventusky.com

2024年は、モンスーンジャイアという現象が話題になっています。モンスーンジャイアとは、太平洋高気圧の縁辺流と南西からのモンスーン(季節風)によりできる台風より遥かに大きなスケールでできる大きな渦のことです。

モンスーンジャイアができると、その中に台風や熱帯低気圧がいくつもできあがります。今年の8月以降に台風が多く生まれているのはこのためなんです。

上の画像は2024年8月13日15時の地上の風の流れです。太平洋高気圧の縁辺に吹く南東からの風(図の青色)とフィリピンの方から吹く南西の季節風(図の緑色)が、海上で合流し、広大な低圧部(モンスーントラフ)が形成されます。この低圧部は、低気圧と同じく反時計回りの循環で、この流れをモンスーンジャイアと言います。

この画像では台風6・7・8号と3つもできていますね。このようにモンスーンジャイアの中で台風や熱帯低気圧がポコポコとできます。モンスーンジャイアは台風製造機といえますね🤖

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