短期予報解説資料を読もう!24年9月13日

おはようございます🌤

暑い日が続きますね🥵

今日も気象庁発表の短期予報解説資料を読んでいきましょう!

目次

短期予報解説資料 2024年9月13日03時40分発表

短期予報解説資料 2024年9月13日03時40分発表(抜粋)

1.実況上の着目点


① 沖縄の南には、300hPaで -30°C以下の寒気を伴った上層寒冷低気圧(UCL)があって西進。衛星水蒸気画像で循環が明瞭。

沖縄の南に300hPaで-30℃以下の上層寒冷低気圧(UCL)が青色の部分に存在しています。「上層」というだけあって300hPaや500hPaでは、この寒冷低気圧を確認できますが、下層の天気図では確認することができません。まさに上層寒冷低気圧ですね。

上層寒冷低気圧(UCL)の東には台風13号の暖気核を見つけることができます。UCLに比べるとちょっと存在感がないですね。高度9,720mでは台風の存在感が少し薄いようです👻

水蒸気画像 出典:気象庁

上の図は水蒸気画像です。中上層の空気中の水蒸気量を見ることができます。静止画だと見づらいですが、南西諸島あたりを青い丸で囲ったところに上層寒冷低気圧(UCL)の渦が見えます。その東には台風13号の渦が明瞭に見えていてそちらの方が気になりますね😓


② 日本の南には台風第13号があって北西進。南西諸島に向かって台風周辺からの下層暖湿気が流入し、大気の状態が不安定となっている。南西諸島付近の海上では、雷を伴った強い雨を解析。

出典:気象庁


③ カムチャツカ半島の東の低気圧から前線が東北地方を通り日本海にのびている。前線に向かって太平洋高気圧の縁辺を回る下層暖湿気が流入し、前線近傍や暖域側では大気の状態が不安定となっている。

2.主要じょう乱の予想根拠と防災事項を含む解説上の留意点


① 1項①のUCLは13日は、沖縄の南を西進。南西諸島では、UCLに伴う上空寒気と1項②の台風周辺からの下層暖湿気の影響で、大気の状態が不安定となり、雷を伴った激しい雨が降り大雨となる所がある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒し、落雷や突風に注意。

上層の重たい寒気の下に、軽くて上に行きたい暖湿気が入るのは、大気を不安定にする組み合わせです。上層寒冷低気圧と台風の下層暖湿流による大気の不安定で雷や大雨が降るようです。

激しい雨・・・1時間雨量が30mm以上50mm未満

② 1項②の台風は、発達しながら日本の南を北西進し、14~15日は強い勢力で南西諸島に接近・通過する。南西諸島や九州南部では台風周辺からの下層暖湿気が流入し、大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った非常に激しい雨が降り大雨となる所がある。また、台風の接近・通過により、南西諸島では、14日は、猛烈な風が吹いて、猛烈なしけとなる所がある。南西諸島では14日は、暴風や高波に厳重に警戒し、15日は暴風や高波に警戒。南西諸島~九州南部では14~15日は、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒し、落雷や突風、局地的に竜巻などの激しい突風に注意。

FXJP854 台風と等相当温位線を着色してます

上の天気図は、左上→右上→左下→右下の順で9月14日21時まで12時間毎の時系列になっています。850hPa(高度1,500mくらい)の相当温位と風向風速を表示しております。

相当温位は、その空気の温度と湿度の高さを示しており、相当温位が高いほど温かく湿っている空気になります。上の図で真っ赤なところは台風13号で、中心は360K(ケルビン)を超えており、めちゃくちゃ高い相当温位であることを示しています。北に行くほど気温も下がるため、概ね相当温位も下がります。この図だと北の方には300K前後になっていますね。オレンジ色は345Kの線で、かなりの高相当温位です。台風が北上するにつれてオレンジ色の高相当温位のエリアも押し上げられて、日本列島が暖かく湿った空気によって覆われていくのがわかります。

高度1,500mのような下層に暖かく湿った空気が入ると大気が不安定になり、各所で雷雨になる可能性があります。


③ 西日本~東北地方では15日にかけて、背の高い高気圧に覆われて晴れて気温が上昇し猛暑日となる所がある。熱中症に注意(熱中症警戒アラートを参照)。日射による昇温と太平洋高気圧の縁辺を回る下層暖湿気の影響で、大気の状態が不安定となり、雷を伴った非常に激しい雨が降り大雨となる所がある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒し、落雷や突風、降ひょうに注意。

3.数値予報資料解釈上の留意点

総観場はGSMを基本、量予想や降水分布はMSMやLFMも参考。

4.防災関連事項[量的予報等]

① 雨量(06時からの24時間):関東甲信100mm。

② 波浪(明日まで):奄美・沖縄 9、九州南部5、近畿・四国・九州北部 3m。

出典:気象庁

 しける・・・波高が4mをこえ6mまで
 大しけ・・・波高が6mをこえ9mまで
 猛烈にしける・・・波高が9mをこえる

③ 高潮(明日まで):西~東日本では注意報基準を超過する所がある。

5.全般気象情報発表の有無

「台風第13号に関する情報(総合情報)」を5時頃に発表予定。

短期予報解説資料 2024年9月13日15時40分発表

短期予報解説資料2024年9月13日15時40分発表(抜粋)

1.実況上の着目点


① 300hPaで-30°C以下の寒気を伴う上層寒冷低気圧(UCL)が沖縄の南を西進。また、台風第13号が日本の南を北西進。上空寒気や台風周辺からの下層暖湿気の影響で、南西諸島では、大気の状態が不安定となり、活発に発雷、激しい雨を解析。太平洋高気圧と台風との間で気圧の傾きが大きくなり、やや強い風が吹いて、うねりを伴い波が高くなっている所がある。


② アリューシャンの南~東北地方~日本海~華北にのびる前線上の黄海をキンクが東進。前線に向かう下層暖湿気の影響で、大気の状態が不安定となり、日本海では、雷を伴い非常に激しい雨を解析。

キンクとは、主に停滞前線が北に凸に折れ曲がったところで低気圧ができる前触れと言われています。

出典:気象庁


③ 西~東日本は、500hPa5880m以上の背の高い高気圧に覆われて晴れて気温が上昇、猛暑日となっている所がある。太平洋高気圧の縁を回る下層暖湿気の影響で、山地を中心に雷を伴い激しい雨を解析。

2.主要じょう乱の予想根拠と防災事項を含む解説上の留意点


① 南西諸島では13日は、1項①のUCLと台風周辺からの下層暖湿気の影響で、大気の状態が不安定となり、雷を伴った激しい雨が降り大雨となる所がある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒し、落雷や突風に注意。

先月末から今月始めの台風10号同様、台風から遠く離れた場所でも南からの暖湿流で大気の状態が不安定となり大雨が降るようです。

激しい雨・・・1時間雨量が30mm以上50mm未満


② 台風第13号は、日本の南を北西進し、14~15日は発達しながら南西諸島に接近・通過する。南西諸島や九州南部では台風周辺からの下層暖湿気の影響で、大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った非常に激しい雨が降って大雨となる所がある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒し、落雷や突風、局地的に竜巻などの激しい突風に注意。また、南西諸島では14日は、猛烈な風が吹いて、14~15日は大しけとなる所がある。暴風に厳重に警戒し、高波に警戒。

非常に激しい雨・・・1時間雨量が50mm以上80mm未満

猛烈な風・・・風速がおよそ30m/s以上、または最大瞬間風速が50m/s以上の風。

大しけ・・・波高が6mをこえ9mまで


③ 西~東日本と東北地方では15日にかけて、背の高い高気圧に覆われて晴れて気温が上昇し猛暑日となる所がある。熱中症に注意(熱中症警戒アラートを参照)。日射による昇温と太平洋高気圧の縁辺を回る下層暖湿気の影響で、大気の状態が不安定となり、雷を伴った非常に激しい雨が降り大雨となる所がある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒し、落雷や突風、降ひょうに注意。

④ 1項②の前線上のキンクは14日にかけて日本海へ進み、14日夜までにキンク上に発生する低気圧が、15日にかけて発達しながら北日本を通過する。北日本では大気の状態が不安定となり、強い風が吹いて、波が高くなる所がある。落雷、突風、降ひょう、短時間強雨、強風、高波に注意。

3.数値予報資料解釈上の留意点

総観場はGSMを基本、量予想や降水分布はMSMやLFMも参考。

4.防災関連事項[量的予報等]

① 雨量(18時からの24時間):沖縄120、関東甲信・九州南部・奄美100mm。

② 波浪(明日まで):奄美8、沖縄7、九州南部6、四国・九州北部4、近畿・伊豆諸島3m。

③ 高潮(明日まで):西~東日本と南西諸島では注意報基準を超過する所がある。

5.全般気象情報発表の有無

「台風第13号に関する情報(総合情報)」を17時頃に発表予定。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次