短期予報解説資料を読もう!24年9月24日

おはようございます☀️

急に寒くなってきました。秋雨前線の北側にいると本当に秋の気候になるんですね😳

さあ、今日も気象庁発表の短期予報解説資料を読んでいきましょう!

目次

短期予報解説資料 2024年9月24日03時40分発表

主要じょう乱解説図

短期予報解説資料2024年9月24日03時40分発表(抜粋)

1.実況上の着目点


①日本の南には低気圧があってゆっくり東南東進。

ASAS天気図(編集あり)

②日本のはるか東に低気圧があって東北東進。この低気圧から、前線が四国の南にのびている。

③大陸から東西に連なった高気圧が日本付近に張り出している。高気圧の縁辺をまわる北東からの下層寒気が北~東日本に入り、弱い雨の降っている所がある。

上のASAS天気図で日本付近にある高気圧は、大陸で育って日本へ流れてきた高気圧です。大陸からやってくる高気圧は、空気中の水分が少なく乾燥しており、さわやかな晴れをもたらしてくれます。

先日までは、日本では太平洋高気圧の影響を受けていました。太平洋高気圧の時計回りの流れは、その西側に位置する日本に南の海上からの暖かく湿った空気をもたらします。


④ ①の低気圧や②の前線と③の高気圧との間で、気圧の傾きが大きくなっており、全国的に強い風の吹いている所がある。海上では波が高くなり、しけとなっている所がある。

強い風・・・風速が15m/s以上20m/s未満の風。

しける・・・波高が4mをこえ6mまで

2.主要じょう乱の予想根拠と防災事項を含む解説上の留意点

① 1項①の低気圧は日本の南をゆっくり東進。低気圧周辺の下層暖湿気や、日本の南に張り出す太平洋高気圧の縁辺をまわる下層暖湿気が流入し、九州南部と南西諸島では25日にかけて、大気の状態が不安定となり、雷を伴って激しい雨が降り大雨となる所がある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水、落雷、突風に注意。

予想天気図降水量 3時間, 2024/09/25 00:00 (UTC+09:00), © Ventusky.com


② 2項①の低気圧周辺の下層暖湿気や、1項③の高気圧の縁辺をまわる下層暖湿気の影響で、25日にかけて西日本で大気の状態が不安定となり、雷を伴って激しい雨が降り大雨となる所がある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水、落雷、突風に注意。

激しい雨・・・1時間雨量が30mm以上50mm未満

③ 1項③の高気圧は、25日にかけて千島の東に移動し引き続き日本付近に張り出す。1項②の前線との間で気圧の傾きの大きい状態が続くため、引き続き全国的に25日にかけて強い風が吹く所がある。また、吹送距離の長い東よりの風の影響で、西~東日本の太平洋側では、うねりを伴って波が高くなり、しけとなる所がある。25日にかけて全国的に強風に注意し、北~西日本の太平洋側ではうねりを伴う高波に注意。

うねりとは、他の場所で風などにより作られた波が、別の場所に伝わってきた波のことを言います。(波には2種類あり、一つは「うねり」、もう一つは「風浪」。)吹走距離が長いほど波高は高くなります。

強い風・・・風速が15m/s以上20m/s未満の風。

④ 1項②の前線上に26日までに低気圧が発生し北東に進む見込み。前線や低気圧に向かって下層暖湿気が流入し、1項③の高気圧の周囲をまわる下層暖湿気の影響も加わって、北~東日本で25~26日は大気の状態が不安定になって激しい雨が降る所がある見込み。今後の前線や低気圧の動向に留意。

3.数値予報資料解釈上の留意点

総観場はGSMを基本、量予想や降水分布はMSMやLFMも参考。2項④の低気圧については、MSMは発達させ過ぎている傾向があるため、利用には留意のこと。

4.防災関連事項[量的予報等]

① 雨量(06時からの24時間):四国100㎜。

② 波浪(明日まで):伊豆諸島5、関東・近畿4、東北・東海・四国・九州北部・九州南部・奄美3m。

③ 高潮(明日まで):東日本で注意報基準を超過する所がある。

5.全般気象情報発表の有無

発表の予定はない。

FXJP854天気図を見よう!

下の図は相当温位の分布がわかるFXJP854天気図です。オレンジ色の線は345Kの高相当温位のエリアで、赤色はさらに高い351Kのエリアです。赤い部分は地上の低気圧に対応しています。

9月24日9時から25日21時までのFXJP854天気図(編集あり)

オレンジ色のエリアは以前よりもだいぶ南側に移動し、だんだん日本本土にはかからなくなってきました。

ちなみに下の図は先週のFXJP854天気図です。

9月17日9時から18日21時までのFXJP854(編集あり)

先週の850hPaの相当温位は345Kの高相当温位のエリアが東北地方南部あたりまで迫ってきていました。たった一週間で暖かく湿った空気がだいぶ南に引っ込んでいったようですね。

その他天気図

300hPa天気図

9月24日午前9時の300hPa天気図

300hPaの天気図では、ジェット気流を見つけることができます。ジェット気流は北から、寒帯前線ジェット気流と亜熱帯ジェット気流があります。

ジェット気流を探す時は、まずは低緯度側の亜熱帯ジェット気流から解析します。亜熱帯ジェット気流は9,480mの等高度線付近に沿って解析されやすく、極端に蛇行することはありません。上の図でも概ね地球の緯線に沿うように西から東へ流れています。風速は冬季の方が夏季よりも早くなる傾向があります。

寒帯前線ジェット気流は、日々の位置変化や蛇行が大きくなります。冬にとても強い寒気の流入がある時は500hPaの方が正確に解析できる場合もあります。

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