今回はB747(ボーイングななよんなな)という飛行機を見分けられるようになりましょう。
B747とはどんな飛行機?
最近では見かけることも少なくなってきましたが、飛行機好きの人ならファンの方も多いですよね。
ジャンボジェットの愛称で親しまれ、その迫力と優美な姿で世界中の航空ファンを魅了してきました。4発のエンジンを装備し、信頼性の高さと機内の広さからアメリカ大統領専用機や日本国政府専用機にも選ばれてきました。
B747の機体前方は客席が2階建てになっており、より多くの乗客を乗せることができます。初飛行した1969年に当時世界初のワイドボディ機として登場し、従来機の2倍以上の乗客を乗せることに成功しました。
輸送量を劇的に改善したことから一席当たりの航空運賃を下げることができ、それまで高嶺の花だった飛行機での旅行を安く身近なものにしました。以前には日本航空も全日本空輸も保有していた機体で日本の空を多くのB747が飛んでいました。
しかし4発のエンジンの整備コストや大型機であることが時代のニーズに合わなくなり、2024年現在、日本の航空会社では日本貨物航空の貨物機以外、B747を保有している会社はありません。
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B747の見分け方
見分け方を語らなくても良いほど特徴的な機体ですが、いくつかチェックするポイントを見ていきましょう。
頭にコブがある
“コブ”という表現が適切ではないかもしれないですが、B747は機体前方だけ2階建てで膨らんでいます。この美しい機体前方のコブこそB747最大の特徴ですね。
B747の開発当初、2階部分はコクピットのみを設置する予定でした。これはB747型機が当初、貨物機として設計され、機体前方を大きな口のように開けてコンテナなどの大きな荷物を運び入れるようにするためでした。
そのため2階部分は小さく設計されており、B777のコクピットより幅が狭くなっています。
エンジンが4基ある
旅客機は双発機が主流の昨今ですが、B747は4発のエンジンがついています。他に4発機の飛行機はA340やA380などがありますが、A340は前から後ろまで一階建て、A380は総二階建てとなっており、見分けるのは難しくありません。B747は”途中まで二階建て”です。窓の位置で見分けましょう。
最後のジャンボ機、B747-8型
1969年に初飛行して以来、多くの航空ファンに愛され続けてきたB747型機。時代とともにその時々のニーズに合わせて進化し続けてきましたが、4発機であるがゆえの燃費の悪さなどから、2022年に生産終了となりました。50年以上にわたり空のアイドルとして君臨し続けたB747型機ですが、現在、運用されているものがすべてとなってしまいました。
B747型機には多くの派生型が登場しましたが、最後の派生型となったのがB747-8型機です。-8(ダッシュエイト)の名前の由来は、ボーイングの最新鋭機であるB787の開発で得た技術を盛り込んだ機体であることにちなみます。
-8型の特徴はB787と同じくギザギザエンジン
B747-8型機は従来のB747型機と同じく4発エンジンを備えていますが、4発のエンジン一つひとつがギザギザの「シェブロンエンジン」を備えています。これはB787型機で採用された技術でエンジンの騒音を抑える効果があります。
同じ-8型機でも2つの種類があります
B747-8型機といっても2種類に分かれています。下の画像を見てください。
B747-8F (フレイター)
B747-8I (インターコンチネンタル)
左の日本貨物航空の機体と右のルフトハンザ航空の機体は同じB747-8型機ですが、左はB747-8F(フレイター)、右はB747-8I(インターコンチネンタル)と呼ばれます。フレイターはその名の通り貨物用のB747であり、前方のコブの部分に操縦席後方の2階客席空間をとる必要がないため、コブが短くなっていることがわかります。
一方、右のルフトハンザ航空のB747-8I(インターコンチネンタル)は旅客用のB747-8型機であるため、操縦席後方の2回部分に客席を設置しており、貨物用に比べてコブの部分が長くなっていることがわかると思います。
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